June 13, 2022

【後編】夢のあるデリバリー。可能性をカタチにするため、クラウドキッチンに。株式会社アンダヴレ 中野様インタビュー

キッチンベースの新しい試み、テナントに入居していただいている方へインタビューを行いました。
今回は、大阪難波に入居していただいています「株式会社アンダヴレ」中野さまにお話しをお伺いしました!
デリバリーの可能性、キッチンベースを選んだ理由などを後編をお届けします。

前編はこちら

ープロフィールー
株式会社アンダヴレ 中野さま

神戸フレンチレストラン、イタリアンなど18年間料理に携わる。
アンダヴレにジョインしカフェ勤務。現在はデリバリー事業の拡大にむけ、尽力している。

最初3ヶ月はつまずいた。でも、上がると信じて。

ー最初の1ヶ月、やっぱりしんどいんですか?

そうやね、やっぱりきつかった。
でもこれから入ってくる人たちはそんなにしんどくないんじゃないかな?
次が7店舗目。やっぱりノウハウは構築されていってるから。
色々失敗して「こうだよね」がわかってはいるのとでは全然違うやん。
だから今から入ってくる人たちは逆にチャンスなんじゃないかな。
地域差って飲食業界、やっぱりあるのよね。でも、その地域差ノウハウが溜まっている今ってすごいチャンス。まあ、抜かれないけどね、絶対(笑)

ーやっぱり地域差ってあるんですね。

あるある。神戸でやっているんだけど、大阪とは全然違うよ。
でもやっぱり、どの地域の人もまず一番に見るのは写真やね。写真が美味しそうかどうかってだいぶ重要。
僕はもう、全員が美味しいっていうものは作れないと思っているんよね。

口コミで「まずい」って書かれても鵜呑みにしすぎないのは大事で。

でも、デリバリーで写真がまずそうなのは一番あかん。見栄えが何よりも大切になってくるなって。
みんな美味しいものは作れなくても、そこからリピートに繋げていく戦略はいるんよね。

デリバリーで生き残るための「実店舗と同じ戦略」

ー戦略。

そうそう、たとえばうちなら昨日頼んだ人が今日も頼んでくれたりしている。
普段つけないものをリピートでつけたり。

ー普段つけないものとは?

うん、たとえば、一言メッセージ。ショップカードにメッセージをつけたり。
たとえば「こんな感じで温めたら美味しく食べれますよ」的な一言を追加してあげたり。心持ち一つだけで変わってくるんよね。

今までそれが返ってきたことはなかったんやけど、今日初めて返ってきてね。
「お勧めしてもらった食べ方をやってみたら、すごく良かった」って。嬉しかったですね

交流があるっていうのは、すごく嬉しいよね。デリバリーでお客さんの顔が見えないけど、それでもちゃんとある。

ー最初からメッセージカードをつけようと?

一番最初は、袋にメッセージ書いてたんですよ。
頼んだことある人ならわかるかもしれないけど、結構多い。

「いつもありがとうございます」みたいなね。
気持ちがこもっていないとは言わない。書いている人は一生懸命書いているはずだから。

でも受け取ったお客さんは「自分に向けられたメッセージ」とは思えない。
その「嬉しいよね」っていうポイントを考えて売っていかないと、デリバリーは特に伝わらないと思います。

リピートしてくれているからこそ、「その食べ方、ちょっと飽きたんじゃない?」と思って食べ方を提案してみたり。ちっちゃい居酒屋とか、サービスでやるじゃないですか。そういうのをデリバリーでもやってみたらいいんじゃないか?ってやってみたら、いい効果出た感じ。

ー実店舗と変わらないサービスができるイメージですか?

できることが限られてくるのがデリバリーなのかもしれないね。
クーポンつけるか、メッセージ書くか、何かお気持ち入れるか、になってくる。
でも逆に実店舗と違って人が見えない分、そこに力を入れていったらリピートの獲得につながってくる。お客様とのつながりっていう点に関しては実店舗と変わらへんのかもしれへん。
結局は、「いかにファンになってもらうのか?」やと思うから。

多分、商売はどれも一緒なんじゃないかな?

むしろ、デリバリーを経験してから実店舗作ったら無敵になると思ってる。

ー無敵になれるんですか?

うん。デリバリーって、人の顔が見えない。だからこそ情報量が少ないんです。それでも頭を使って、見えないお客さんのこと考える。
実店舗だったら、もっと情報がわかると思うんです。
そしたら売上も大幅に変わる施作もやっていけるよねって。

だから、僕の中ではデリバリーから実店舗の方が成功する可能性は高いと思っている。

デリバリーから実店舗へ。無敵になれる可能性、飲食店の新しい道

ー確かに、細かいところ見てくれるお店、すごく嬉しいですもん。

だからこそ、デリバリー業界って夢がある。

スーパーバイザーみたいな人だって、今のところいない。とんでもない業界になる可能性は大いにあるよね。

ー最後になるんですけど、中野さん自身がキッチンベースと今後やって行きたいことってありますか?

デリバリーの予備校みたいなのを作ってみたいよね。

今、実店舗持つってだいぶリスクじゃないですか。
費用だって大きくかかるわけやし。

でも、飲食やりたい!っていう子はたくさんいる。
そういう子らに向けて、デリバリーからスタートさせてお金貯めるなり実力をつけるなりしてそっから実店舗にいくっていうストーリーを作りたい。

そのほうが夢を持たせられるじゃないですか。
デリバリーから、実店舗。特に飲食店やってみたいって子に対して、ちゃんと夢を見させてあげられるような何かを、今後もして行きたいよね。

僕ね、40歳で現場に出たくないんですよ。
そうなるには、収入を作っておかないといけない。じゃあ、その収入を作るには?っていうのを考えていく。

デリバリーを増やしていこう。フランチャイズ化していこう、っていう考えを持つようになったんですよね。

デリバリーはまだ市場も確立されていない。
まだまだ夢がたくさん溢れている世の中だと思っています。

実店舗での経験から、デリバリーへ舵を切った中野さん。
紆余曲折ありながらも、キッチンベースに入ってよかった、そう思っていただけることが伝わりました。
テナントで入ってくださる方と協業し、一緒になって作っていくデリバリー。
そんな思いを感じられて、とても嬉しいインタビューでした!


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