飲食店経営での集客は、他業種に比べても特に新規客とリピート客とを区別してそれぞれに応じた施策を打つことが重要です。
この記事では、なぜ飲食店経営でリピート率が大切なのか、リピート率をあげるにはどうすれば良いのかを解説していきます。
リピーター(常連客)とは?
「リピーター」の定義は曖昧で、場合によってさまざまです。
新規客ではないお客さんーーつまり2回目以降の来店客を指すこともあれば、月に1回以下の頻度ではあるものの定期的に来店するお客さんを指す場合もあるでしょうし、顔なじみの常連客こそが店を愛してくれるリピーターだと感じている経営者の方もいらっしゃるでしょう。
あなたはどのようなお客さんを「リピーター」だと思いますか?
ここで大切なのは、「リピーター」という言葉は解釈や定義が以外にも人それぞれであること。「リピーター」は人によって認識にズレが出やすい言葉なのです。
だからこそ、中規模・大規模で経営戦略を練る場面でステークホルダー全員が「リピーター」の意味を互いにチューニングして合わせる必要があります。
なぜリピート率を増やすことが大切なのか?
さて、それでは本題に入っていきましょう。飲食店経営において、なぜリピート率が重要になってくるのでしょうか。
飲食店のリピート率
まず、少し堅苦しいですが定義の確認から。
「リピート率」と「リピーター率」のふたつの指標があると私たちは考えています。前者は来店回数のうち何回がリピート客であったかを示し、後者は来店人数のうち何人がリピーターだったかを示します。
たとえば5回の来店のうち、3回は同じリピート客で2回が新規客であった場合の「リピーター率」は3/5回で百分率にして60%です。
一方で「リピート率」は回数ではなく人数から算出します。5人のお客さんのうち3人が新規で2人がリピーターだった場合、「リピート率」は3/5人で60%となります。
私たちは「リピーター率」ではなく「リピート率」をより重視しています。
リピーター率が高くても、リピーターの絶対数が少なければ集客が安定しているとは言い難いと考えているからです。
お客さんの何人がリピーターなのかを測る「リピート率」を見ながら集客戦略を組み立ててみてください。
売り上げアップに必要なこと
売上は「客数×客単価」ですから、売上アップのためには「客数」「客単価」のいずれか、または両方を伸ばさねばなりません。
さて、「客単価」が高くなりがちで、なおかつ新規客に比べて集客コストが低く、新規客を連れてきてくれることもあるのがリピート客です。
リピーターの絶対数を増やすことが、売上の安定とアップに繋がるのです。こうした意味でもリピート率と同時に「リピーター率」もまた重要になってきます。
「全体の7割がリピーター」というのが黄金比とされています。
効率よく売上を上げられる
「客数」は必ず新規客とリピート客のどちらかに分類できます。これは当たり前ですよね。では、新規客とリピート客の違いをご存知ですか?
その違いとは、集客コストです。先ほども軽く触れましたが、リピート客には新規客ほどの集客コストがかかりません。
リピート客ほど集客コストは低い
新規顧客の獲得コストは既存客(=リピート客)の5倍以上かかると言われています。一方で、リピート客はリピート回数が多ければ多いほど集客コストは低く、新規のお客さんが1回目に来店する確率・2回来店したお客さんが3回目の来店をする確率は30~40%%で、3回目の来店客が4回目の来店をする確率は75%と言われています。いかにリピート客が大事なのか、実感できる数字ですね。
クーポンなどを上手に利用して3回から4回は利用したくなる仕組みが望ましいでしょう。
効率よく売上を上げる近道は、リピート客を増やし、彼らのリピートの頻度を上げて常連化することなのです。
また、リピーターが新規客を連れてきてくれる可能性も大いにあります。「今日は大事な日だから、絶対にハズレのない店を選ぼう」と思ったことはありませんか?こうした直接的な現象のほかにも、SNSでの情報発信を手伝ってくれたり、口コミで広めてくれたり。飲食店はリピーターが支えてくれると表現してもよいかもしれません。
新規顧客の見極め方
新規のお客様か、リピーターか、見極めて新規顧客にはお店のウリを理解してもらい再来店を促す必要があります。
見極める方法は難しくありません。
①来店時に見せてもらうメンバーズカード
ラーメン店などでトッピング一品無料特典をつけるのも、一つのやり方です。
メンバー会員でリピートしているのか、初回来店なのかを見極めることができます。
新規顧客の場合、リピートに繋げるための施策を打つことで改めてリピーターへと繋げていくことができます。
②オペレーションを構築する
お電話などであれば、店舗までの道を聞くことも重要です。それだけでなくバイキング形式であればお店のルールや来店時間などを聞くことで、リピーターなのか、初回来店なのかを見極めていくことが可能です。
リピート率・リピーター率の増やし方
ここからはリピート率・リピーター率の増やし方を簡単に紹介していきます。
美味しい料理を提供する
飲食店たるもの、当然味にはこだわらねばなりません。
2018年9月にホットペッパーグルメ外食総研が首都圏在住の20~64歳男女(約2000人)を対象に行った調査によると、リピートする理由は「料理がおいしいから」と回答した人が69.6%でした。
リピート率を左右する要因は多数ありますが、やはり味が基本です。
コスパをよくする
コストパフォーマンスも大切なポイントです。先ほどのホットペッパーグルメ外食総研の調査によると、リピートする理由で「料理がおいしい」の次に重視されているのがコスパ。
実に48.6%が「コストパフォーマンス」を理由に再来店しているとのことです。
飽きさせない工夫
メニューに工夫をしたり、季節に合わせた店内装飾をしたり、飽きさせない工夫・飽きられない工夫を取り入れましょう。
接客が心地よい
接客の品質もリピートしてもらえるかどうかを左右する大切な要因です。「あの店員さんがいるから楽しくて通っている」というようなお店があることも想像に難くないでしょう。
必ずしもベッタリと仲良くなる必要はありません。お店のコンセプトやターゲット層に合わせて、過不足の無い接客を徹底しましょう。
男性客がリピーターになりやすい
女性に比べると男性の方がリピーターになりやすいことが、ホットペッパーグルメ外食総研の同調査により明らかになっています。
頻度のみならず平均外食回数も男性の方が多いです。
効率的に最短ルートで売上を安定的に伸ばしたい場合は、男性をターゲットにするのが良いでしょう。
反対に、女性は「色んなお店に行きたい」という心理からか、調査結果のリピート率は低いです。女性客をターゲットにしているような飲食店の場合は新規客を増やす施策に注力すると来店数増加につながると言えます。
クーポン・チケットを配布
日頃の感謝クーポンや、リピーターだけの限定クーポンを配布するといった手法がよく使われています。たとえば喫茶店のコーヒーチケットの販売もリピート来店を確約する方法と言えるでしょう。
「紹介割」などのキャンペーンはリピートを促すと同時に新規客も集客する一挙両得の手法です。
クーポンやチケットのキャンペーンは新規客・リピート客のどちらをターゲットにしてるのかを明確に意識しながら施策を打つと効果を最大化できるでしょう。
SNSで限定情報の発信
TwitterやInstagram、 FacebookやLINEなど、各種SNSで定期的に情報発信してみてください。とくにLINEは開封率も高いオススメの情報発信ツールです。
限定情報でリピート来店を促進したり、店舗の独自コンテンツを発信して「お店のファン」になってもらうことも不可能ではありません。
まとめ
飲食店で集客するにおいて「リピート客」がいかに大事であるかを解説してきました。
通常の飲食店はもちろん、フードデリバリーは特に商圏が限られているため、売上を頭打ちさせないためには「リピート」が鍵を握ります。私たちの提供するKitchenBASEではお客さんの情報をしっかりと取得・管理できるので、リピートに関する数値もしっかりと分析することができます。
「味や接客には自信があるけれど、数字をまじえたマーケティングには苦手意識を持っている」というようなかたは是非お気軽にご相談ください。
—————————————————-
▶︎ クラウドキッチン「KitchenBASE(キッチンベース)」とは?
クラウドキッチンとは、オンラインで注文を受けるデリバリー専用のキッチンです。KitchenBASEでは1つの空間を区画で分けて複数の店舗でキッチンをシェアするため、クラウドキッチンと呼んでいます。
申し込み
https://kitchenbase.jp/contact
Webサイト
▶︎ KitchenBASEを一緒に運営しませんか??→ ここから記事をチェック
運営会社である株式会社SENTOENでは、一緒に働く仲間を募集しています。会社の様子やどんなことをしているのかは働く人に直接聞いてみるのが一番!! コチラから入社したばかりのメンバー紹介記事をチェックしてみてください!!自分なら一緒に、美味しく楽しく働けるかも、という未来の仲間を待ってます!!