July 26, 2022

飲食店オーナーになるためには!?開業方法から年収までをご紹介!

こんにちは、KitchenBASE(キッチンベース)です。飲食店のオーナーは大変ですが、夢があり、やりがいも大きな仕事です。今回は飲食店オーナーって何をするの?など、多岐に済お仕事を分解し、お伝えしたいと思います。

飲食店オーナーの仕事とは?

飲食店オーナーがどんなことをするのか、なんとなく想像できる方も多いかと思います。
実際のお仕事は、本当に多岐に渡ります。
店舗のコンセプトを決定し実際に落とし込んでいく、事業計画の作成、銀行などへのファイナンス対策。集客の施策ももちろん必要ですし、スタッフを雇い入れる場合、採用や教育も必要です。考えないといけない、やらないといけないことはたくさんある上でも、やはり「自分の城を持ちたい!」という夢を叶えられる、素晴らしい仕事です。

飲食店オーナーの働き方は?

オーナーシェフ

店舗を経営するオーナーでもあり、料理長も兼任する働き方です。
オーナー自ら調理場に立ち、接客から経営まで全てこなす働き方です。
人件費が削減でき、固定費の軽減ができるため、この形態でないと成功しづらいと言われていました。
お客様の声や反応を身近に感じられるため、より良いお店作りがやりやすいというメリットがあります。
多店舗展開ではなく、夫婦で開業、自分一人で小さなお店を運営する場合でもこれにあたります。

オーナーソムリエ

店舗のオーナーであり、ソムリエも兼任。
ソムリエの定義は少し変化しています。
飲料だけでなく、料理、サービスを見ながら、お店全体を統括していきます。
シェフと違い、「料理を作る」のではない働き方です。
近年、注目度が高くなっています。

店舗プロデューサー

シェフやソムリエなど、接客に関わる仕事ではなく、プロデュースに専念するという働き方もあります。
お店のコンセプト決めたり、スタッフの採用、教育に力を入れていきます。
店舗プロデューサーの場合は、多店舗展開がしやすく、なおかつ他のお店から声がかかり仕事に繋がりやすくなります。

飲食店の開業に必要な資格は2種類

防火管理者

消防計画を作成し、計画に基づいて防災管理を行うための資格です。収容人数が30人以上の飲食店には防火管理者を置く必要があります。ビルのテナントの場合、ビル全体の収容人数が30人以上なら、各テナントに防火管理者を設置する必要があります。

延べ面積が300㎡以上の建物は「甲種防火対象物」になり、テナント部分の収容人数が30人以上なら「甲種防火管理者」、30人未満なら「甲種又は乙種防災管理者」を置く必要があります。300㎡以下の建物は「乙種防火対象物」となり、人数に関わらず「甲種又は乙種防災管理者」を置く必要があります。

甲種防火管理者や乙種防火管理者の資格を取得するには、消防庁等が行う防火管理講習を修了する必要があります。

甲種防火管理新規講習
2日間講習(約10時間)。受講料は8000円。
防火管理の意義及び制度、火気管理、施設・設備の維持管理、防火管理に係る訓練及び教育、防火管理に係る消防計画などを学びます。消防設備点検資格者(特種・一種・二種)や自衛消防業務講習修了者は、申込時に申請すれば、一部科目が免除されます。
乙種防火管理講習
1日間講習(約5時間)。受講料は7000円。
甲種の講習のうち、基礎的な知識や技能を学びます。

食品衛生責任者の資格

店舗の衛生管理を行うための資格です。都道府県等の食品衛生協会実施されている講習会の受講終了が要件です。調理師免許や栄養士免許があれば、講習を受けなくても自動的に取得できます。講座は6時程度で、講義の理解度や知識の定着度を確認するための試験もあります。受講料は10000円前後です。

食品衛生学 2.5時間
食品衛生法 3時間
公衆衛生学 0.5時間
営業許可書
営業許可証は、施設基準が飲食店営業に適している施設に対して与える許可です。営業許可をもらうには、「シンクは2つ以上」など、厨房設備などが飲食店にふさわしい基準を満たしている必要があります。店舗が完成する10日~2週間くらい前に保健所へ申請する必要があります。

営業許可書申請の流れは以下の通りです。

事前相談・・・施設の着工前に設計図を持参し、問題がないか相談します。
営業許可書類の提出・・・工事完了予定日の10~15日くらい前までに提出します(※期日は自治体によりことなります)。
施設完了の確認検査・・・オーナーなど営業者の立ち合いが必要です。改善しなければならないところがあれば、後日再検査をします。
営業許可書の配布・・・晴れて営業許可書が配布されます。

飲食店は開業後が大変

開業準備も大変ですが、飲食店は開業後が本番です。家賃はもちろん、人件費や食材費もどんどん出ていきます。あらかじめ「最低限これだけは必要」という売り上げを計算しておくことが大事です。儲かるか赤字になるかの境目を「損益分岐点売上高」といい、必要な固定費(家賃など)と、変動費(食材費や人件費など)が売り上げに占める割合を用いて、次の計算式で求められます。

損益分岐点売上高(円)=固定費額(円)÷(1-変動比率)

たとえば家賃が15万円、変動比率が70%(0.7)の場合、損益分岐点売上高は、50万円です。売上高は、以下の計算式で求められるので、目指すべき客単価や回転数もわかります。

売上高=客単価×席数×回転数

飲食店の開業準備に必要な資金は?

飲食店の開業資金の目安として、1000万円といわれることが多いのですが、実際は坪数や業態によって大きく変わります。デリバリー専門店であれば、クラウドキッチン(シェアキッチン、ゴーストキッチンとも)を利用して、初期費用100万円程度で開業できます。先行きが不透明な時代なので、まずはスモールビジネスからスタートするのも一案です。

飲食店オーナー開業までの流れ

事業計画の作成から始めると、店舗のオープンまでには1年間ぐらいかかるのが一般的です。主な流れは以下のとおりです。

お店の事業計画を練る

コンセプトを決め、資金調達計画や返済計画、売上計画、収支計画などを立てます。融資を受けるには、しっかりした事業計画書が必要です。日本政策金融公庫や金融機関は計画書や面談で事業計画の妥当性を評価し、融資するかどうかを判断します。

参考までに日本政策金融公庫へ提出する「創業計画書」には以下のような項目を記入します。

創業の動機
過去の勤務経験
取扱商品・サービスの詳細
取引先
従業員
必要な資金と調達方法
事業の見通し(売上高、売上原価、経費など)
アピールポイント
物件探しと資金調達
物件が決まらないと内装や外装も手がつけられませんが、物件を決めると家賃が発生します。内装や外装工事をしている間は、売上は発生しません。物件を契約したら、家賃起算日からオープンまでの時間をどれだけ短くできるかがポイント。「最初の1カ月は無料」などフリーレント期間を設けている物件や不動産会社もあります。

物件探しと同時に資金調達もします。開業資金が自己資金だけで足りる人は少なく、親や友人に借りたり、日本政策金融公庫や保証信用協会を利用したりするのが一般的です。なお、自己資金は3分の1ほど用意するのが適当といわれます。

内装・外装塗装

店舗の設計や工事は、物件が決まる前から相談しておくのがおすすめです。飲食店の内装や外装は一般の工務店ではなく、飲食店工事の経験が豊富な業者に依頼したほうがスムーズです。

厨房施設の購入や搬入

必要な厨房施設は店によって違いますが、業務用冷蔵庫、冷凍庫、製氷機、ガス台など。これらを購入し、内装工事で取り付けてもらいます。居抜き物件を利用したり、中古品を購入したりすれば費用を抑えられます。

料理やメニュー、売れ筋を考える

ターゲット客層や利用シーンなど店舗のコンセプトに合ったメニューを考えます。ウリとなる目玉のメニューを作るとよいでしょう。メニューは内容だけでなく、ネーミングにもこだわるとよいでしょう。

届け出や資格の提出、手続き

飲食店の開業には、営業許可書をはじめ、さまざまな届け出が必要です。また、飲食店に限らず、会社をつくると「法人設立届出書」や社会保険関係などの手続きも必要です。

オープンに備えたスタッフの採用や教育

オープン後はバタバタして、アルバイトなどスタッフの採用や教育にまで手が回らないことがほとんど。できればアルバイトは1カ月半前に採用してトレーニングを始めると余裕が生まれます。また、アルバイトスタッフが1人だけだと、その人が急に辞めると仕事が回らなくなります。可能であれば2人目や3人目を抱えられるような計画を立てていくのがよいでしょう。

飲食店オーナーがよく引き起こす失敗例

開業順序を間違える

たとえば「いい物件を見つけたから」という理由だけで、自己資金や事業計画など準備が不十分のままに物件の契約をしてしまうと、家賃はその時点から発生するので、慌てて開業してしまい、失敗することがあります。事業計画が中途半端だと、金融機関からの融資が受けられない可能性も高まります。

そもそも飲食店経営は、「1カ月お客さんが来ないと、1年分の利益を失う」といわれるほど、薄利多売のビジネスで、ギリギリで回し続けているお店も少なくありません。家賃などの固定費は売上に関わらず発生しますし、食材と人件費は削減しづらい部分なので、営業利益率10%以上出すのはかなり厳しい業界です。それでもやろうと思えるか、まずは動機の部分を自分に問いなおすのも重要です。

メニューの作り込みができていない状態で開業する

飲食店ですから、料理の味は大事。提供温度や盛り付けまでこだわりたいところです。仕入先を見直し、食材の産地などを打ち出してもよいかもしれません。アルコールを提供している飲食店であれば、原価率が低いアルコールメニューを充実させるのもおすすめ。ビールやワインは仕入価格によって原価率が決まってしまいますが、オリジナルカクテルなどは原価を抑えつつ、独自の魅力を打ち出せます。

デリバリー専門店の場合は、事前にアプリで近隣の競合店を確認でき、さらにレビューを見れば、人気度合いがわかるので、メニュー作りの参考にできます。無料でリサーチできるのはデリバリー専門店の大きなメリットです。

集客ができない

美味しくても人が来なければ意味がありません。集客も飲食店オーナーの大事な仕事。お店がオープンしてから、集客を始めるオーナーが多いのですが、開店前から宣伝は可能です。チラシ配り、ホームページ作成、グルメサイトへの登録、InstagramなどSNS活用など、方法はいろいろあります。まずは無料でできるものから取り組んでいくとよいでしょう。

実店舗のある飲食店でも、同時並行でテイクアウトやデリバリー営業をするのはおすすめ。飲食店は、客席の数や営業日数に限りがあるので、1店舗あたりの売上には限度がありますが、テイクアウトやデリバリーなら客席を使うことなく、売上を伸ばすことができます。とくにデリバリーは、デリバリーサービス会社のプラットフォームが集客をしてくれるので、とくに宣伝をしなくても登録したその日から注文が入りやすく、精神的な安定も得られます。

最初から店舗物件を持ってしまう

店舗経営では、固定費は大きな負担です。物件を借りると月々の家賃のほかに、更新費もかかります。自己資金が少なければ、まずは、キッチンカーやデリバリー専門店から始めて、ある程度ファンを増やしてから実店舗へとステップアップするのも一案。コロナ禍では、実店舗を持たないデリバリー専門店(ゴーストレストラン)が急増しました。配送はデリバリーサービス会社に依頼し、調理場所は既存の飲食店の厨房を間借りしたり、複数のデリバリー専門店でキッチンを共有するクラウドキッチン(シェアキッチン)を利用したりするのが一般的です。

飲食店のオーナーとして成功するためには

飲食店経営を成功させるには、開業順序などの経営ノウハウに加えて、オーナーの強い情熱も大事です。場合によっては、テイクアウトやデリバリー専門店からのステップアップもよいでしょう。見栄を張りすぎず、お金を大事に使いながら繁盛店を目指しましょう。

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