September 30, 2022

間借り営業 知っておきたい相場感やメリットデメリット

こんにちは、KitchenBASE(キッチンベース)です。

今回は、飲食点運営の形として注目されている「間借り営業」について徹底解説していきます!

間借り営業は、自分のお店を持ちたくても資金が集まらないという方でも、開業への一歩を踏み出しやすいといわれています。
今回は間借りを検討されている方に、メリット・デメリット、営業する上での注意点をお伝えします。

「間借り」とは

「間借り」とは本来、代金を払って他人の家の一室を借りることを意味する言葉です。近年は、既存の飲食店の営業時間外や、使っていないスペースを借りてお店を出店するという、飲食の出店スタイルとして浸透しはじめています。

「夜開店するバーを借りて、昼間にカレー屋を開業する」
「夜営業のダイニングレストランを借りて、昼間にハンバーガーを売る」

など、営業時間の異なる店舗をシェアしながら別業態のお店を開業できることが特徴です。

週1日〜数時間単位で契約できる店舗もあるため、副業として飲食店をはじめたい方や、コストやリスクを減らして小さなところから開業に挑戦したいという方にとって、利用しやすい開業方法です。

間貸しする側の飲食店にとっても、日中空いている店舗を貸すことで「副収入を得られる」というメリットがあります。

間借り店舗の相場観は?

間借り店舗には相場があります。
東京都内だと10万円前後と言われており、通常賃貸契約を行った場合かかる費用30万前後の1/3で格段に安く始められるメリットがあります。
初期の開業費を抑えながら進められる点が魅力だと言われています。

間借り営業のメリットとデメリット

もちろん間借りにもメリットばかりではなくデメリットも。そんなメリットデメリットをしっかり意識することで自身にあっているのかを見極めていきましょう。

間借り営業のメリット

メリット①少ない開業費用でオープンできる

新しくお店をはじめるには、テナントの契約金などの物件取得費や、内装工事・設備投入といった店舗投資費用など多くの費用が必要です。
都内で飲食店を開業する場合、開業資金は1000万円かかるといわれています。

一方、間借り営業の場合は、実店舗の10分の1ほどの資金で開業することができます。間貸しする店舗が提示する条件次第では、店内の設備を自由に使わせてもらえることも。

もともと開業に必要な設備が備わっているため、最低でも家賃3ヶ月分と前家賃、調理器具、食材費があれば運営できるでしょう。

また、自分には飲食店経営が向いているか分からないという方でも、まずは「間借りさせてもらう店舗の定休日限定」で開業することも可能です。
できるだけ開業資金を抑えながら、自分たちが望む条件とマッチした店舗選びを行うようにしましょう。

メリット②いつでもエリアを移動できる

自分たちが運営したい店舗のジャンルや客層・立地などが間借り先と合わない場合、フレキシブルにお店を移動しやすいことも特徴です。

実際に利益が出るのか、運営しているエリアでメニューが受け入れられるのかは、店舗をはじめなければ分からないものです。
間借りの場合は、家賃契約が一般的であること、設備投資やテナント契約をする必要がないことから、別のエリアで挑戦したいという場合にも身軽な状態で移動することができます。

経営が軌道に乗ってきたところで、実店舗を出そう!と決めた場合、開店準備を進めながら並行して間借り営業を続けることも可能です。

 

間借り営業のデメリット

デメリット①キッチンの設備や内装を自由に変えられない

間借りを行う多くの方が当たる壁に「自分たちが使える十分なスペースがなく、売上げが伸びない」ということがあります。

日中お店を貸し出す飲食店は、夜の営業を中心としたバーや居酒屋、カウンター型の店舗がほとんどです。
それら店舗の限られた冷蔵庫やキッチンスペースの中で調理を行うと、「営業時間は残っているものの、1日30食以上提供できない」などの課題が生まれます。

量を売っていきたいのであれば、本格的なキッチンで営業をはじめることが現実的でしょう。

また、間借りはあくまで他人のお店を使わせてもらうため、内装デザインを変更することはできません。
求めている雰囲気に合うお店が見つからず、借りるお店に合わせたメニューを作るしかなくなるケースがあることにも、注意が必要です。

デメリット②営業時間が限られ、売上拡大が見込めない

間借りで飲食店をする場合、営業できる時間が決められているため毎日フルタイムで稼働することはできません。

特に、ランチ営業などの限られた時間内では、どんなにメニューが売れているとしても売上は限定的になってしまいます。

収入が限られるというリスクを抑えるために、まずは別の収入源確保を考えたり、副業としてはじめるのがよいでしょう。お店にファンが付いてきた場合には、本格的な飲食店の開業を検討してはいかがでしょうか。

デメリット③固有の住所を持てない

間借り営業では、借りている店舗の住所で運営を行います。
そのため、住所をシェアすることで、郵便物が混同するなど店舗のオーナーとトラブルに発展することがあります。

また、インターネット上のmapや飲食予約サービスに店舗情報を掲載できないなど、集客のハードルも高まります。
お店のツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNSでどれだけ集客できるかが重要です。

もし住所を構えて営業を行いたい、という場合にはクラウドキッチンを活用するというのも一つの手です。

複数のゴーストレストランが入居するKitchenBASEでは、入居するテナント毎に住所やポストを完備しています。集客に力を入れながら、独立したお店として営業することができるため、ハードルを低く飲食店を始めたいという方に選ばれています。

間借りの場合の営業許可はどうなるのか

間借り営業の場合、既存のお店の営業許可を使用するため新たに許可を申請する必要はありません。

しかし、お菓子や酒類を売るためには、菓子製造許可や酒販免許を取得する必要があります。お店のジャンルによっては取得すべき資格が決まっているため、間借りの契約をする前に確認することが大切です。

また、営業許可をシェアする上で、責任所在を明確にする必要があります。

間借り店舗でトラブルが発生した場合には、営業許可を持つオーナー側の飲食店が責任を負うことがほとんどだということにご注意ください。

万が一、食中毒が起きた場合、どちらが営業停止になるのか

食中毒が出た場合は、病院で診断を受けた後、保健所の立ち入り調査が行われます。
菌の発生源が特定されると、連帯責任として2店舗とも営業停止になります。

間借りした店舗で食中毒を起こした場合は、借りている側の飲食店オーナーに影響を与えるためトラブルに発展するケースも多いです。

反対に、場所を借りているオーナー店舗側が食中毒を起こした場合、自分たちに否はなくても営業許可をシェアしていることから、休業しなくてはなりません。

飲食店用の保険に入り、休業補填を受けるなど、万が一の事態に備えておくことも大切です。

間借りは、お試し営業や独立へのステップに最適

間借り営業は、少ない費用で身軽にはじめることができる一方で、営業時間や売上に限りが出るなど本格的に飲食店を経営したい方には障壁もある出店スタイルです。

間借りの特徴をふんだんに活かし、期間限定のテスト運営や、独立への手段として捉えると多くのメリットを得ることができるでしょう。

開業から1年で約3割の飲食店が閉店するといわれる飲食業界ですが、間借り営業では閉店リスクや資金を最小限に抑えながら、やる気があれば誰でもお店を出すことができます。

飲食店開業の新たな選択肢として検討してみてはいかがでしょうか?

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