August 01, 2022

【飲食店】FLコストとは?業態ごとに目標比率もご紹介

こんにちは。キッチンベースです。
今回は、FLコストについて解説します。
飲食店を現在経営されている方はわかるとは思います。とはいえ飲食店に携わっていない方であれば中々聞きなれない言葉です。
今回は、FLコストについて業態ごとの目標比率もご紹介していきます。

FLコストとは

FLコストとは、単純に伝えるなら食材費(原価)=F(Food)と人件費=L(Labor)にかかるコストのことをいいます。本来であればこの他にも地代家賃や水道光熱費など、かかってくるコストはありますが、作業効率の適正化、食材のロスなど飲食店を経営するに当たって大切な指標となるのがFLコストになります。
FLコストから割り出したFL比率を軸に、無駄をなくし健全な経営を行っていくために必要になります。

FLコストの計算方法

FLコストの計算方法は簡単です。
食材の仕入れ料(原価)と人件費を足したものがFLコストになります。
あくまで「健全な経営を行っていくための数値指標」ですので、どの点がボトルネックになっていて、どうすれば改善できるのかを把握するために必要なデータになります。

FL比率とは

FLコストを算出すれば、次に行う必要があるのはFL比率の算出です。
FL比率とは、「売上」に対する「FLコスト」の比率になります。
つまり、実際の売上に対して、どれくらいの食材原価で、人件費にどれくらいのコストがかかっているのか、%にして把握していきます。
適切と言われる数字指標で、経営の健全性が一目でわかる、とても大切な数字指標になります。また、コストをかけすぎていた際には改善に手をつけやすく、経営に生きてくる数字になってきます。
しっかりと計算し、日次週次月次で見直し改善していきましょう。

FL比率の計算方法

FL比率の計算方法はすごく簡単。
食材費と人件費を足したFLコストを、売上で割り100を掛けるだけ。これだけで%が算出されます。
FL比率(%)=(食材費+人件費)÷売上
これだけです。
またFL比率は分けると「原価率」と「人件費率」に分けることが可能です。
原価率は(食材原価÷売上高)×100
人件費率は(人件費÷売上高)×100
で算出できます。FL比率のFとLに当たる部分になります。

飲食店の目安となるFL比率があり、ベースラインを知っていると、現在優良経営ができているのか、それとも問題があり改善する必要があるのか?など、指標となってくれる数字ですので、必ず算出するようにしましょう。

目安となるFL比率とは?

一般的な飲食店には、目安となるFL比率が存在します。
もちろん、業種によって様々なのですが、言われている数字は60%以下。
これ以上であれば経営として危険なラインだと言われています。
とはいえ、F(Food)とL(Labor)の割合が業種によって大きく変化します。
FL比率から、経営状況を把握すると以下になります。
・50%以下 超優良
・50~55% 優良。目指すべき水準。
・55~60% 一般的な水準。
・60~65% 危険域。見直しが必要
・65%以上 閉店の恐れあり!
都度でしっかり見直し、経営に反映させていくことが重要です。

業態ごとの目標FL比率

先ほども伝えたように、60%以下が適正なFL比率と言われています。
しかしながらそんな中でも、食材原価率と人件費率は業態に応じて変動します。ホールなどのスタッフを多く有する必要のある業態であれば、比率は当然変化します。
一般的に言われている目標とするFL比率は
■ラーメン店 F:30~35% L:25~30%
■焼肉店 F:40~45% L:20~25%
■カフェ F24~35% L:25~36%
■居酒屋 F:28~35% L:25~32%
■ファストフード F:40~45% L:20~25%
■レストラン F:31~35% L:27~29%
というように細かく目標とするべき数値があります。
健全な経営を行うためにも、上記数字を考えながら適切な原価率、人件費率をキープできるような価格設定などが必要になります。

まとめ

いかがだったでしょうか?
飲食店業界ならではのFLコスト、FL比率を紹介しました。
実際の指標に合わせて、メニューの値決め、割引などの戦略もFLコストを意識しながら行うのが良いとされています。
お客様を掴むためのキャンペーンも実際数字に繋がらない場合ですと本末転倒。
分析をしっかり行って、お客様獲得をしていきましょう。
キッチンベースでは、開業に向けて一緒にキャンペーン施策を考えたり、業態に応じてのFLコストなどをアドバイスさせていただくことも可能です。
特殊な環境と言われるデリバリーですが、FLコストも大切です。ぜひ一度お問合せください。

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