こんにちは!キッチンベース(KitchenBASE)です。
新型コロナウィルスの影響で依然として苦しい状況が続く飲食業界。そんな中でも飛ぶ鳥を落とす勢いで成長しているのが、デリバリー代行サービスを利用したデリバリー特化のレストラン「ゴーストレストラン」です。
今回はデリバリープラットフォームの中でも特に高いシェアを誇る「出前館」を取り上げ、サービスを利用してゴーストレストランを成功させるためのポイントを解説していきます。
これからデリバリーの経営を検討される方にとって必読の内容です!
ゴーストレストランとは?
ゴーストレストランとは、その名の通り「客席」を持たず、デリバリーで顧客に料理を提供する飲食店のこと。現在、間借り営業、居抜き物件、物件費用まで抑えられるクラウドキッチンなど、様々な業態で増加しています。
ゴーストレストランでは、テーブルやレジなどの設備も、接客スタッフも必要ありません。キッチンと調理スタッフ、メニューを配達するドライバーさえいれば自宅や職場など、顧客が望む場所でメニューを提供できることが大きな特徴です。
ゴーストレストランが流行っている背景
日本でゴーストレストランが流行している背景には、デリバリープラットフォームの台頭があります。
従来、飲食店のデリバリーといえば、通常営業の傍らお店のスタッフが配達を行うことが主流でした。ところが2014年、NYでUber Eatsの出現により、デリバリーに特化したい飲食店が、配達に時間や人員を割かずに調理に集中できるように。
日本においても、2016年頃からUberEatsをはじめ、出前館などの国内サービスが次々と登場しています。これらのプラットフォームの出現で、デリバリー環境が整う中で生まれた飲食店の形が「ゴーストキッチン」です。
2019年6月には私たちが運営する、日本初デリバリーに特化したクラウドキッチン「KitchenBASE」1号店が中目黒にオープンしました。
そして2020年、「開業資金・運用コストを抑えて始められる」、「店舗の収容規模や混雑状況に縛られず売上を伸ばせる」などといったメリットが浸透しはじめたタイミングと、新型コロナの流行が重なったことでゴーストレストランは一気に注目を浴びることとなりました。
ゴーストレストラン流行の背景には新型コロナが大きく影響していると言われていますが、日本ではコロナ禍以前から「出前」や「テイクアウト」の文化が根付いていたこと、昨今のシェアリングエコノミーの高まり、そして何より飲食店と顧客双方に大きなメリットがあることから、ゴーストレストランは新型コロナ終息後も右肩上がりに浸透していくと考えられています。
▶︎もっとゴーストレストランのメリットを知るならこちら
「ゴーストレストランの開業には何が必要? 飲食店営業許可、開業資金、資格など」
デリバリープラットフォーム活用のメリットとは
低リスク・低予算でデリバリーを導入できる
デリバリー代行サービスに登録することで、配達員の確保や、バイクやナビ、保険など配達の必要経費など、飲食店の負担を大きく減らしてデリバリーを始められることが特徴です。
サービス会社ごとに手数料が発生しますが、店舗で人材を雇う場合と比較しても、費用を安く抑えることができます。また配達中のトラブル対応や補償を代行してもらえることから、調理に集中できることも大きなメリットです。
商圏を拡大できる
一般的に、実店舗の商圏は都市部で500m、車の場合約2kmと言われています。デリバリー代行サービスを活用する場合、商圏は3kmと言われており、お店の存在を知らないターゲットにも認知することができます。
アプリ上で集客まで行える
デリバリープラットフォームに登録するだけで、アプリ上をバーチャル店舗として商品を販売できるだけでなく、集客まで行うことができます。
リピート率が分かる
ゴーストレストラン経営では、リピート率が高いメニューや、ターゲットなど、従来アナログな方法で取るしかなかったデータを得られることも大きなメリットです。
実店舗の運営でリピート率が伸び悩む原因には、「売れているからこの商品は美味しいはずだ」という思い込みによって、看板メニューを打ち出してしまうというケースがあります。一方、顧客データが蓄積されていくデリバリープラットフォームでは、データに基づき売れるメニューを分析・改善し続けることで確実に売上を伸ばせることが特徴です。
以上のメリットから、デリバリー代行サービスは今やゴーストレストランに必須のツールとなっています。
キッチンベースでは創業以来の膨大なデータを基に、入居するテナントの方々に「売れる店舗をつくる際には、商圏内で利用できる全てのプラットフォームに登録すること」とお伝えしています。デリバリープラットフォームを活用する際にはサービスごとにコンセプトや、登録時のコスト、対応エリアなどの特徴を摑み、多方面から顧客を獲得していきましょう。
出前館の特徴とは
具体的なデリバリープラットフォームの例として、国内初のサービス「出前館」をご紹介します。出前館は、2021年2月現在、5.5万店舗以上が利用する加盟店舗数No.1のサービスです。
出前館ではすべての配達員を自社で雇用しています。運転マナーや高い接客、衛生管理を徹底しているため、商品がきちんと配達されるかといった不安を取り除いてくれる存在です。
また、加盟店登録を行うだけでLINE社のLINEデリマやドコモ社のdデリバリーなどの他サイトに同時掲載されること、初期費用・月額費0円で始められることからデリバリー初心者でも利用しやすい内容となっています。
サービス利用料・配送代行料は35%、決算手数料注文金額は〜3.0%で利用開始できます。
■公式HP: https://demae-can.com/
デリバリーの特性を活かし、2年で月商108万円から594万円を達成!
デリバリープラットフォームの特徴をつかみ、成長を遂げたゴーストレストランの例をご紹介します。
キッチンベースを運営する株式会社SENTONは、創業以来10の直営ブランドを運営してきました。
しかし最初から一筋縄ではいかず、直営店の初月売上は108万円。蓄積したデータからデリバリーで成功する店舗の特徴を摑み、写真の撮り方、ページのライティング、メニューの開発、商品を提供するまでのスピードやオペレーション改善などの施策を行ったことで2年後には月商594万円を売り上ることができました。
■食材・オぺレーションを共通化し、2ブランドへ展開
キッチンベース中目黒で営業する「中目黒 麻辣麺 海宝」は「キッチンがあればいくつもブランドを立ち上げることができる」というデリバリープラットフォームの仕組みを利用して立ち上げたブランドです。
アカウントマネージャーの吉浦さんと、キッチンマネージャー(商品開発)の武田さんは、営業当初から売上好調時までの過程をこう振り返ります。
「既存ブランド「SEAWEED NOODLE」で使用していたワカメ麺を活用し、当時人気のあった麻辣麺のスパイシー系スープでバリエーションを増やすという、違う角度からのアプローチを試みました。共通の食材を使うことでほぼ同じオペレーションで2ブランドを同時運営することができたんです。」(吉浦)
「なんとなく撮った写真だとクリック率が低かったり、気候と注文数の相関が強い商品であることがわかったため、それにあった対策や施策を実施してPDCAを回すことで売上を伸ばすことができました。写真によってクリック率が上がった時は、とても嬉しかったです。」(武田)
このようにデリバリーにおいては食材を共通化することでオペレーションを短縮・在庫負担を軽減しながら、複数のブランドで売上を伸ばすことも可能です。
成功するゴーストレストランの特徴
ご紹介した店舗例のように、ゴーストレストランの経営では「デリバリー独自のポイントを抑えること」、「ニーズを抑えたブランドをつくること」が成功を左右します。ここからは実際にゴーストレストランを成功させるためのポイントをご紹介します。
出店ジャンルの市場調査は徹底的に
飲食店のコンセプトづくりに欠かせない市場調査。デリバリーの場合、実店舗に足を運ぶ必要がないためオンライン上でいくらでも競合を調べられることが特徴です。
まずはアプリ上で中華やハンバーガーなど、気になる飲食ジャンルを検索してみることをおすすめします。競合のページから店舗数、メニュー名、単価を分析したり、実際に食べてみることで市場規模や、売れている要因をとらえることが大切です。
特化したメニューで勝負
売れるゴーストレストランには、メインの商品をひとつに特化しているという特徴があります。アプリ画面上の文字・写真で勝負することになるため、店名に中華や日本食とつけたところで差別化しづらいことが理由です。
例えば中華メニューを提供したい場合、中華料理店ではなく思い切って麻婆豆腐に特化した方が成功する可能性があります。
また、デリバリープラットフォームに店舗情報を登録する際には、ひと目で何を売っているかを表現することが重要です。どの店舗にも食材の仕入れや、調理方法、秘伝のタレがあるなど、独自のこだわりがあるはずです。店舗名やメニュー名は集客に大きくするため、情報を登録する際に思考を凝らしてみましょう。
こちらの記事もご参考ください。
▶︎「メニュー名はどうする? 注文数が上がるネーミングのポイントを解説」
データ分析・改善し続ける
ゴーストレストランを成功させるには、デリバリープラットフォームで蓄積された顧客データから、分析・改善をし続けることが非常に大切です。
実店舗の場合、コンセプトに沿って施工した内装やメニューを変えるには、膨大な資金がかかったり、顧客離れにつながることもあるでしょう。しかしゴーストレストランは出店後も、タブレット1つで何度も飲食ジャンルや内容を変更できるため、新たな顧客獲得や売上を伸ばし続けることが可能なのです。
キッチンベースがデリバリーの経営分析で大切にしている指標に「COR理論」というものがあります。Cはクリック率、Oはオーダー率、そしてRはリピート率です。特にデリバリーは商圏内の顧客に食べ続けてもらう必要があるため、リピート率は非常に大切な指標になります。
ゴーストレストランではCORの3つの数字を細かく見ながら、リピート率や店舗の評価を上げるための施策を行うことが大切になります。しかし、現在のデリバリー代行サービスでは一般的な使用方法で原因を分析するのは至難の技です。
キッチンベースでは、入居するテナント様から集めたデータと独自のシステムに基づいた「キッチンベースカルテ」というパフォーマンスシートを活用し、課題抽出と施策立案をサポートしています。着実なデータに基づいて、売れる店舗を経営したいという方にはクラウドキッチンでの開業もひとつの手段としてぜひご検討ください。
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▶︎ クラウドキッチン「KitchenBASE(キッチンベース)」とは?
クラウドキッチンとは、オンラインで注文を受けるデリバリー専用のキッチンです。KitchenBASEでは1つの空間を区画で分けて複数の店舗でキッチンをシェアするため、クラウドキッチンと呼んでいます。
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