こんにちは、キッチンベース (KitchenBASE)です!
飲食店の経営には膨大な資金や月日がかかる分、効率的な準備を行い、必ず成功させたいものです。
今回は、飲食店を開業するために必要な資金や、物件選び、開業までに立てておくとよい戦略に必要なポイントを解説していきます。
デリバリー専門店を開業する際のポイントもまとめていますので、出店を検討されている方は参考にしてみてください。
飲食店開業にあたり必要な資格
店舗の開業には、一般的に2つの資格を取る必要があります。これらは営業許可を申請する際に必要となるため、余裕を持って取得するようにしましょう。
食品衛生責任者
店舗を開業するには、食品衛生責任者を1名選任する必要があります。食品衛生責任者は、飲食店のみならずスーパー、コンビニなど食品を製造・提供するお店では必ず取得しなければならない資格です。
資格を保持していない場合には、「食品衛生責任者養成講習会」の受講が必要です。1日程度の講習を受けたのち、修了試験に合格することで営業許可を申請できるようになります。
講習は、各都道府県の食品衛生協会の主催で行われています。
日程や事前申し込みについては、各協会のホームページをご確認ください。
▶︎公益社団法人日本食品衛生協会のHPはこちら
防火管理者
席数が30人以上ある比較的大きな店舗では、防火管理者の資格取得が必要です。
ゴーストレストラン、クラウドキッチン施設で開業をする場合は、客席を用意する必要がないため防火管理者の資格を取る必要はありません。
店舗の収容人数が30人以上の場合
延床面積が300平米以上なら「甲種防火管理者」、延床面積が300平米未満なら「乙種防火管理者」を選任する必要があります。
防火管理者になるには、講習会を受講する必要があります。主催元は都道府県知事、市町村の消防署、日本防火防災協会のいずれかで、地域によって異なることに注意してください。
開業資金はどれくらい必要
必要な資金は1,000万円
飲食店の開業資金は平均1000万円~1500万円かかるといわれます。
これは10坪〜15坪の個人経営の小規模店で、お店を運営・維持していくための運転資金まで含めて考えたケースです。
また、内装が全く整っていない状態のスケルトン物件か、前入居施設の内装や設備を譲り受けることができる居抜き物件のどちらを借りるかにもよります。
デリバリー専門店が多数入居するクラウドキッチンで出店する場合は、内装や設備投資の必要がないため、実質100万円から簡単に開業することができます。
開業資金についてはこちらの記事で詳しくまとめています。
▶︎「飲食店の開業資金はいくら必要?」
物件選びのポイント
飲食店経営を成功させるには、良い物件との出会いが最も重要だといわれています。
物件選びで最も重要なのは「立地」です。飲食店の物件は住居とは違って簡単に移転することができないからこそ、念入りな準備と下調べを行うようにしましょう。
どのような物件を選べばいいのか、その時のポイントは
■実店舗をもつ場合
- コンセプトに合う立地を選ぶ
そもそもいい立地とは、「店舗とお客様のニーズがマッチした場所」を指します。
物件探しの難しいところは、単に人通りの多さや交通の便がよい店舗が繁盛するとは限らないということです。もし隠れ家的料理店が繁華街の路面にあるとすると、店舗のウリや雰囲気が本来来てほしいお客様に伝わりにくくなってしまうでしょう。
そこでまず考えたいのが、店舗の「コンセプト」です。
どんなジャンルの飲食店を開業し、どの客層にどのような利用動機でご利用いただくのかを明確にしたうえで、お店の雰囲気に合う立地を選びましょう。特に重点的に考えたいのがターゲットを絞ることです。
・お客様は男性か・女性か
・年齢
・家族連れ or おひとり or 団体での利用
・学生か会社員か
・普段好むお店
・趣味これらのように、お店に最も来てほしいお客様の属性を具体的にイメージしてみることで、開業すべき場所が見えてくるはずです。
- 昼夜の周辺環境・競合を調査する
出店したいエリアではどのような人の行き来があるか、どのような飲食店の需要があるかを実際に足を運んで検証することがおすすめです。
できれば平日と休日とそれぞれ、昼・夜の動きを把握できるとよいでしょう。
駅近がよいのか、住宅街でも大丈夫なのか。ビルの場合は、路面・空中階・地下どこがふさわしいのかなど、出店したい店舗のお客様がどのような使い方をするかをイメージして決めていきましょう。
- お店のランニングコストを考慮する
飲食店は、軌道に乗るまで大体数ヶ月〜半年かかると言われています。そのため物件取得にかかる費用より、予算内でやりくりできるかに着目する必要があります。
家賃、共益費、人件費、光熱費など1ヶ月にかかるランニングコストをしっかりとシミュレーションした上で物件探しをスタートさせましょう。
■お店をデリバリーに特化させる場合
ゴーストレストランやクラウドキッチンを出店する場合に大切なことは、デリバリーの一等地を見つけることです。
客席を持たないデリバリー専門店では、具体的なデータから一店舗あたりのオーダー数を最大化できる場所を見極めることが成功を左右します。
しかし、商品が売れている場所のデータをとるのは至難のわざです。東京23区内でも、売れる場所と売れない場所では4〜5倍の開きがあり、伸びている市場だからといってマーケットがない土地に出店すると経営が想定通りにいかないことがあります。
一方、デリバリーの店舗が集中しているエリアでは、オーダー数が分散し、一店舗あたりのオーダー数が低くなることも。
キッチンベースでは、Uber Eatsや出前館などのデリバリープラットフォームから注文数のデータを取りながら、デリバリーに最適な地域を分析して施設の立地を決定しています。
デリバリーをはじめたいけれど、立地選びのノウハウが分からないという場合は、キッチンベースを利用するのもひとつの手です。
開業からいつぐらいを目途に物件を選べばいいのか
一から物件探しをはじめる場合、店舗のオープン日までだいたい半年~9ヶ月ほどの期間がかかることを想定しておくことをおすすめします。
目ぼしい物件で開業すると決めたら、仮契約や申込みを行い、そこから資金調達に取りかかります。物件を押えてから融資の決定などの準備に3ヶ月。そこから内装を工事して、約3ヶ月かけて店内のセットアップを行います。
キッチンベース の場合は、営業許可を取得していれば登録から1ヶ月〜1ヶ月半での開業が可能です。デリバリーに適した立地で、あらかじめ内装や設備が整った環境でお店を開業することができます。
飲食店を経営する上で必要なスキル
現在、日本の飲食店は70万軒以上。新たに出店する店舗のうち、50%以上が2年以内に廃業してしまうと言われています。どれだけいい物件を獲得しても、経営するスキルがなければ生き残ることはできません。
では、飲食店経営に欠かせないスキルにはどのようなものがあるのでしょうか?
マネジメントスキル
マネジメントスキルとは、従業員をいい意味で巻き込みながら利益を上げる力です。
一般的に、飲食店をひとりで経営することはできません。経営者にはスタッフを教育し、調理や接客をしてもらうことでお客様満足度を向上させ、経費をコントロールしながら客数を伸ばしていくことが求められます。
具体的には
・採用・教育などの面で人を管理できるコミュニケーション能力
・売上げを出すために人を調整していく力
・PDCAを回し、クオリティやサービスを絶えず向上させる力
などの能力が必要です。
マネジメントで特に重要となるのが「リーダーシップ」です。
経営者には、従業員にモチベーションを与え、課題解決や目標達成に向けてともにディスカッションをしながら意識を高めるスキルが求められます。
たとえば、キッチンベースの直営店では従業員のスキルを適切に評価するため、アルバイトの時給を細かく見直ししています。
また商品に添えて提供する、お客様へ感謝の気持ちを伝える「サンクスカード」のQRコードには、アンケートを添付しています。これは、お客様とのコミュニケーションだけにとどまらず、いただいた意見から得た気づきから、従業員皆で顧客満足向上へのアイディアを考える機会になるよう実施している取り組みです。
サンクスカード。一つひとつにお客様への想いを込めています。
従業員を大切に考えることは、モチベーションや店舗全体の士気の向上につながります。飲食店のマネジメントにはお客様を大切にするのと同じくらい、従業員のことを考えることが大切です。
料理スキル
飲食店は、専門知識や調理師免許なしで誰でも開業できるもの。しかし美味しい料理を1日何十人、何百人のお客様へ一定に提供できる調理のスキルがなければ始まりません。
・魅力的なオリジナルメニューを考案する力
・メニューを効率的に提供するためのオペレーションの構築
・メニューを従業員に教える力
などが求められます。
お客様に料理を満足していただくためには、味や見た目だけでなくどんな工程や道筋を経て、最適な時間でお客様の手元にまで届けるのかを、自ら組み立てる力が必要です。
デリバリーに必要なのはデータを見るスキル
デリバリーを行う飲食店では、どの料理のカテゴリーが世の中に求められているかという、いわゆる商品ニーズを掴むことが最も大切になります。
どのカテゴリーに売れるポテンシャルがあるかを見定めた上で、オーダー数やリピート率など、嘘のつかない数字をどれだけ忠実に見続けることができるか。そして、そのデータを元に数字を上げるための分析や施策を考える力や、改善を回し続けるスキルが求められます。
店のコンセプト決め
自分が出店したいお店とお客様のニーズにズレがあると、ターゲットの来店は見込めません。お店の強みを発揮させ、経営を成功させるには、お店の「コンセプト」を明確にすることが大切です。
コンセプトは5W1Hに沿ってできるだけ具体的に考えてみましょう。
何を・・・飲食のジャンル、メニュー内容と価格をどうするか 誰に・・・ターゲットの年齢・性別・1組あたりの来店人数など どこで・・・最適な物件はどこか(駅近 or 住宅地、繁華街 or 郊外、路面店 or 地下・空中階など) いつ・・・オープン日までの段取りは いくらで・・・開業コストとランニングコストをどれくらいかけるべきか どのように・・・どんな雰囲気のインテリアや外装・内装にするか なぜ・・・利用シーンはどんな時か |
これらの店舗に必要な要素をひとつずつ深堀していき、最終的にすべての項目で整合性がとれているかを確認するようにしましょう。
競合の調査を行う
物件探しやコンセプトづくりの前には、競合調査を行いましょう。
競合調査には、繁盛店からお客様の需要を分析できたり、他店にない強みを見つけて差別化をはかれるというメリットがあります。
競合店というと、イタリアンやハンバーガー屋など、同じジャンルの飲食店をイメージする方もおられるのではないでしょうか。
実際のところ、お客様は予算や価格帯、デートや団体での飲み会、ひとりでの飲食など利用シーンなどの要素を統合してお店を選ぶことも多いのです。
調査対象には、同ジャンルの飲食店に加えて、出店したい店舗とコンセプトが似ているお店や、利用シーンや価格帯が近いお店も加えるようにしましょう。
■デリバリー専門店の場合
飲食店をデリバリーに特化させる場合には、まず「どのような属性の人々が、どの時間に何を食べるか(商品ジャンル)」に着目することが大切です。
唐揚げや丼物が売れている、など市場がある程度分かった上で、そのジャンルでどのように他店と差別化していくかを考えていきます。
クラウドキッチンの良いところは、施設内で検索にかけると、一目で目当ての飲食店を探して注文できることです。
唐揚げを提供したいならば、競合調査として「唐揚げ」と検索して見つけた店舗のメニューを実際に食べてみましょう。できるだけ多くの商品を口にして、売れている店舗の要素を取り入れながら勝ち筋を見定めていくことが大切です。
一般的な飲食店とクラウドキッチンの違いは、出店後にジャンルやメニューを変更してやり直せるところにあります。何度でもトライアンドエラーを繰り返し、精度を上げていくことで、最後は大きなオーダー数を出すことができます。
飲食店経営のノウハウを学びながら営業したい方や、しっかり競合調査を行いたいという方には、クラウドキッチンは大きなチャンスがある出店方法です。
まとめ
飲食店が繁盛するかどうかは、実際に出店してみなければ分からないことも多くあります。
そんな中でも、緻密な戦略づくりと資金力、経営能力、また、何よりもメニューへのこだわりが自信になるはずです。
理想のお店をどのような方法で実現させるかを、じっくりと考えて準備をスタートさせましょう。
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