飲食店の開業に必須な保健所の営業許可を取るためのポイント

飲食店の開業には保健所の営業許可が必要

飲食店で営業をはじめるには、食品衛生法に基づく保健所への営業許可の取得が必要となります。営業許可にはいくつか要件があり、それらを満たす施設選びや資格の取得を計画的に行わなければなりません。

この記事では、営業許可を取るための流れと、審査を通るためのポイントについて解説していきます!

 

飲食店営業許可を取るまでの流れは

1 事前相談

店舗を計画通りにオープンさせるために重要なのが、事前相談です。事前相談は、お店に必要な許可や、許可を受けるための施設基準に適合しているかを事前に確認することを目的に行うものです。

施設基準には、全ての飲食店に共通する基準と、菓子製造業許可や酒類営業許可など、扱う食品や営業形態によって異なる営業別基準があり、取得する許可ごとに必要な要件を満たす必要があります。

特に要件を知らないまま工事を進めると、「設備や構造の要件」において基準に適合していない場合にレイアウトの変更や工事のやり直し、保健所による改善の指示が入ることがあります。

必ず内装工事の着工前に設計図面を持参し、相談に行きましょう。

▶︎公益社団法人日本食品衛生協会のHPはこちら



2 営業許可申請

店舗の設計に問題がない場合、工事が開始されます。営業許可の申請は、店舗の完成予定日2週間~10日前までに、必要書類を保健所に提出してください。

提出時には担当者と施設の確認検査の日程などを決定します。開店までスムーズに準備を進めるためにも余裕を持って申請を行いましょう。申請書類は多岐にわたるので、申請まえに事前相談で何を用意すればよいかを確認しておくことが重要です。

 

3 施設確認検査
提出書類に問題がなければ、保健所職員によって店舗が申請のとおりか、施設基準を満たしているかのチェックが行われます。検査には営業者の立ち合いが必須で、不適事項がある場合は改めて再検査を受ける必要があります。

 

4 交付

店舗が施設基準に合致していることが確認されたら、「営業許可書交付予定日のお知らせ」が交付されます。そこに記載された交付予定日には認印を持参の上、保健所で営業許可書の交付を受けてください。

施設確認検査から許可書の交付には数日かかるため、あらかじめ開店日から逆算して申請日や施設確認の日程を決めておくことが大切です。


5 営業開始

営業開始時には、施設や設備が基準どおりに管理されているかを最終確認しましょう。食品衛生責任者の名札(10cm×20cm)は店内の見える位置に掲示してください。また、店舗に変更がある場合や廃業した際には、保健所まで届け出てください。

 

飲食店営業許可を取るために必要な書類は

営業許可を取得するために必要な書類は以下の通りです。これらの書類を所管の保健所に提出し、書類ごとに手数料を支払います。手数料は営業形態や都道府県によって異なるため、事前に問い合わせましょう。

 

書類名

概要

飲食店営業許可申請書

住所や名前、業種や食品衛生責任者の氏名などを記載します。申請する保健所の窓口、または所管する保健所のHPよりダウンロードが可能です。

▶︎東京都福祉保健局「飲食店営業許可申請書

営業設備の大要・配置図

配置図には、厨房やトイレの設備(扉・戸棚など区画の状況、流し、手洗い、排水口・換気設備・冷蔵庫など)を記載します。

指定の用紙に手書きで記入してください。
用紙は保健所のHPより入手できます。

▶︎東京都福祉保健局「営業設備の大要・配置図

水質検査成績書

貯水槽の水、井戸水を使用する場合に必要な書類です。
1年以内に発行されたものをご提出ください。
店舗の水道が水道直結の場合は提出不要です。

水質検査の義務は建物のオーナーにあるため、不動産業者もしくは建物のオーナーに問い合わせて書類を取得してください。

検査が必要な場合は、検査機関に依頼する必要があるため事前相談の期間に書類の確認をしておきましょう。

登記事項証明書(法人の場合)

営業者が法人の場合に限り、提出が必要です。
証明書は法務局で入手できます。
所管の地域によっては3か月以内に取得したものを求められますので、最新のものを提出するようにしてください。

食品衛生責任者の資格を証明するもの

食品衛生責任者の資格証明書、または栄養士や調理師資格の免許証の提出が必要です。
食品衛生責任者の資格お持ちでない場合は、「食品衛生責任者養成講習会」受講後に発行される修了証(もしくは手帳)を持参してください。

見取図

施設付近の地図を提出します。グーグルマップなど印刷した地図上に店舗の場所に印をつけ、提出してください。手書きである必要はありません。

 

 

飲食店営業許可を取るために必要な費用は

飲食店の営業許可申請でかかる費用は。次の例のように地域によって異なります。

  • 東京都  18,300円 
  • 神奈川県 16,060円     
  • 愛知県         16,000円 
  • 大阪府  16,000円 
  • 福岡県         16,000円

キッチンカーなど、移動式の店舗の場合は実店舗より低額に設定されています。(東京都の場合は5,600円)

許可期限は取扱う食品や業態によって様々で、おおよそ5-8年です。更新の手続きの際には、更新料を支払う必要があります。

 


飲食店営業許可を取るための要件:人

 

飲食店営業許可を取得するためには、大きく2つの要件

・人的要件(食品衛生責任者の選任)
・設備の要件

を満たす必要があります。人的要件とは次の2つです。

 

欠格事由に該当していない

以下の内容に該当していない場合は保健所から営業許可を取ることはできません。

・過去に食品衛生法違反で、処分を受けてから2年を経過しない
・食品衛生法の規定により許可を取り消されてから2年を経過しない

法人の場合は、役員の内一人でも当てはまっていると飲食店を開業することができないのでご注意ください。

 

 

食品衛生責任者を最低1人は置く

営業許可を申請するためには、店舗に食品衛生責任者を1人置く必要があります。

食品衛生責任者は、飲食店のみならずスーパー、コンビニなど食品を製造・提供するお店で必ず求められる資格です。資格を持っていない場合には、「食品衛生責任者養成講習会」を受講してください。講習は特に予備知識なども必要なく、誰でも比較的簡単に習得できる内容です。

■講習内容(約6時間)
・衛生法規  2時間
・公衆衛生学 1時間
・食品衛生学 3時間(テスト含む)

■開催日   
毎月、各所にて8会場~10会場程度開催(東京都の場合)

■受講料
教材費含め、10,000円(2021年6月1日より、12,000円に改定)

講習は、各都道府県の食品衛生協会の主催で行われています。
日程や事前申し込みについては、各協会のホームページをご確認ください。

▶︎公益社団法人日本食品衛生協会のHPはこちら

 

飲食店営業許可を取るための要件:店の設備の12のポイント

人的要件をクリアし、提出書類に問題がなければ、最後のステップとして保健所による設備検査を通過する必要があります。

この検査では厨房・トイレを中心に、提出した営業設備の大要・配置図と実際設備を見て差異がないか、問題がないかをチェックされます。お店の工事後に改修点が見つかると、開店日の遅れや、スタッフの予定に支障をきたすことがあるため、事前相談の時点でしっかりポイントを抑えておきましょう。

ここからは特にチェックされる12の基準をご紹介します。

 

  1. 厨房の床は掃除しやすい構造になっているか
    防水仕様(コンクリート・タイル)が最適です。

  2. 2層シンクが設置されていて、シンクは既定のサイズを満たしているか
    ・水とお湯の蛇口が独立した2層シンクであること
    ・シンクのサイズは1層ごとに「幅45cm×奥行き36cm×深さ18cm以上」が必要です。

  3. 厨房内、トイレ内に適性サイズの手洗器が設置されているか
    ・最低でも厨房の従業員用手洗いと、お客様用の手洗いの2つを設置すること
    ・サイズは「幅36cm×奥行き28cm以上」

  4. 手洗い器の消毒器が固定式か
    自治体によっては壁や洗面台に固定することが求められます。

  5. 厨房と客室が扉などで分けられていること
    ビュッフェ・ドリンクバーなどは保健所へ相談することで許可が下ります。

  6. 厨房内に冷蔵庫等の設備が収まっているか

  7. 冷蔵庫に温度計が設置されているか
    庫外から分かる温度計(隔測温度計)の設置が必要です。

  8. 食器棚に戸がついていること
    素材はステンレス・木材・ガラスなどなんでも可能です。

  9. 店内の明るさは十分か
    厨房で100ルクス以上の明るさが必要です。

  10. 店内の換気は十分か
    換気扇はシャッター付のものが求められます。

  11. ネズミやゴキブリなどへの対策は十分か
    網戸や防虫防鼠設備を設置しましょう。

  12. 衛生的なゴミ箱はあるか
    フタ付きのゴミ箱を設置しましょう。

 

営業許可を取った後の対応

様々な条件をパスしてようやく取得できる営業許可ですが、取得して終わりではありません。営業許可証には5~8年の有効期限が定められており、更新が必要です。これは、店舗を営業している間に設備の劣化や衛生面の問題を避けるためのものです。

飲食店の開業後も、営業許可証の下に書かれた有効期限を確認し、10日前までに更新するようにしましょう。

更新に必要な書類は以下の通りです。

・営業許可証
・食品衛生責任者の資格を示すもの
・水質検査成績書(貯水槽・井戸水を使用している場合)

更新を忘れた場合は、「新規申し込み」と見なされ必要書類が増えることになるのでご注意ください。

また、万が一更新を忘れたまま営業を続けると「無許可営業」となり、2年以下の懲役または200万以下の罰金という処罰が課されることになります。営業許可申請時の「人の要件」にあるように、罰則を受けてから2年間は営業許可を申請することはできないので、営業許可の更新は必ず忘れずに行いましょう。

 

こちらの記事もご参考ください。

▶︎「飲食店を開業するのに必要な資格は2つ 重要な届出も紹介」

 

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